こんにちは、宮本 清世です。今回は、鉛筆についてのお話です。
初めてデッサンをするときにまず検討するのは鉛筆デッサンという方がほとんどですよね。
鉛筆は画材としてはとても安く、どこでも買える手軽さが魅力です。
- で、どれがいいの?
- 初心者におすすめは?
- 高い方がいいのかな…
など、デッサンを始めるときに疑問がたくさん浮かぶのではないでしょうか。
私も初めはまったくわからず、とりあえず一番安いやつというノリで選んでいました。

そこでこの記事では、デッサンでよく使われる主なメーカーの鉛筆を使って実際に描いてみました。
その描き心地を鉛筆メーカー別に実際に描いた画像とともにご紹介していきます。
「初めて鉛筆デッサンをするのにどの鉛筆を買えばいいのかわからない」というあなたにとって鉛筆を選ぶきっかけになれば嬉しいです。
- モチーフはりんご
- 各社2B
- 10分以内
- 紙:マルマン図案スケッチ
1.三菱 ユニシリーズ
鉛筆といえばユニ
デッサン鉛筆といえばまずこれをイメージする方が多いのではないでしょうか。
安いです。田舎の文具店でも売っています。
海老茶色とワインレッドのオリジナル混色がレトロ感と落ち着きを感じさせます。
ユニの鉛筆にはエントリー・ミドル・ハイエンドモデルがあります。ユニスター、普通のユニ、ハイユニです。
ユニのこだわりはココ!
鉛筆芯の材料である黒鉛と粘土が微粒で均一であるため、より黒く、きれいに書くことができます。
黒鉛と粘土は不純物が少なく、均一に混ぜているため、なめらかな書き味で、かつ折れにくい鉛筆芯です。
ユニでりんご描いてみた

硬さと柔らかさのバランスが良く、初心者やデッサン初動にはダントツでおすすめです。
描き始め~必要最低限の明暗と質感の描写までなら2Bか3Bだけで全然進められますし、全体の色のバランスがとりやすいので仕上げたい雰囲気を早い段階で掴めるからです。
キングオブオーソドックスと呼べるものです。
今回使ったのはこちら。
2.ステッドラー
青軸の鉛筆はステッドラー
デッサン鉛筆の二大巨塔、ふたつめはステッドラーです。
青い軸がとってもスタイリッシュなドイツの文具メーカーです。ステッドラー使ってる人はシュッとしたおしゃれなイメージです(偏見)
このステッドラーという名前は、実は社名なんです。鉛筆の正式な商品名は「マルス ルモグラフ 製図用高級鉛筆」といいます。ルモグラフと呼ぶ人はこれまで一度も出会ったことがないです。
ステッドラーでりんご描いてみた

ユニよりも芯が硬く細いタッチで描けます。
「ステッドラーはスタイリッシュ」と言われるのは芯が硬いからで、そこが魅力でもあります。
デッサンの初動として使う場合は、筆圧が高い人ですと少し硬さが気になるかもしれません。
私は筆圧があまり高くないほうですが、クライマックスの描き込みや中盤でモチーフのまわりこみを描くときによく使っています。
それと、着彩前提でのデッサンであれば初動ステッドラーが最適です。
着彩だとそんなにデッサンを濃くしなくてもいいし、絵具のせるときも邪魔にならない(黒鉛が混ざりにくい)という利点もあります。
今回使ったのはこちら!
3.トンボ鉛筆 MONO
最近気になるMONO
消しゴムが有名なトンボ鉛筆のMONOです。MONO鉛筆は黒軸がシンプルでとっても可愛いです。
こちらは4段階のクラスがあります。
MONO R 2Bでりんご描いてみた

MONO R2Bの芯はとても柔らかいです。ユニと比べると断然柔らかくて軸が軽いです。
最近の推しだったものの、デッサン初動ではあまり使っていなかったので実際に比べてみていちばん意外性を感じました。(普段MONOは中盤からHB、Hあたりを登板させてました)
もちろん硬さにもよりますが、木炭・鉛筆の複合デッサンの描き込みで使うと良い感じになりそうです。
使ったのはこちら。
★MONO 100も使ってみましたが、Rと100を比べると同じ硬度でも全然感触が違います。
MONO 100はユニに近い硬さで、MONO Rの柔らかさはかなり特徴的だなと感じました。
『【初心者向け】描き比べ!デッサン鉛筆を比較してみた』のまとめ
いかがでしたでしょうか。
鉛筆デッサンとしての最適な用途を強いてあげるなら、
- 初心者向け&オールラウンダーはユニ
- 描き込み&着彩前提はステッドラー
- 描き込み前提での初動はモノ
がベストです。
もちろん自分の握力やモチーフの質・固有色によっても左右されますが、結局自分の思い描くものを表現するならなんでも使って自分にしっくりくる組み合わせを探すのが一番です。
画材屋さんやハンズ巡りも楽しめます。
ぜひ色々試してみて、自分のいちばんの鉛筆を選ぶことも楽しんでもらえるとうれしいです。
デッサンに使った今回の立役者はこちら!
★初めてならクロッキーから始めてみるのもおすすめです。よかったら合わせて読んでみてくださいね。